片頭痛とてんかん

片頭痛眼鏡

片頭痛とてんかんの関連性は?


関連性はあります。 研究により、片頭痛とてんかんが神経学的に併存疾患であることが明らかになっています。それは、片頭痛とてんかんが互いにしばしば関連していることを意味します。 実際のところ、てんかんの発作がある人は、片頭痛発作を起こす可能性が2倍になります。[1]しかしその明確な根拠はまだ明らかになっていません。てんかんと片頭痛の両方を発症するのには、頭部外傷などの環境的要因が原因である場合と、遺伝的素因による場合があります。例えば、家族性片麻痺性片頭痛 (familial hemiplegic migraine: FHM) とてんかんの両方の場合は、3つの特定の遺伝子異常が原因で起こるということが知られています。[2]また、残念ながら、原因が特定できない場合もあります。


片頭痛とてんかんの類似点


・生涯にわたる疾患
・伝染性はないが、遺伝の可能性はある
・発作という一過性の障害
・吐き気、光の点滅、特定のものに対して過敏になるなどの前兆がある
・ストレス、アルコール、睡眠の変化などが誘因となる
・脳の過興奮性など、同様の根本的な要因があると考えられている
・神経内科で治療することが多い
・同じ薬で予防できる場合もある


片頭痛とてんかんの違い


・片頭痛の方がより多く、世界中で 10 億人が罹患しており[3]、てんかんは約5 千万人が罹患している[4]
・片頭痛発作は数時間から数日続くことがあるが、てんかん発作は通常数秒から数分程度
・片頭痛は女性に多いが、てんかんには性差はない

片頭痛がてんかん発作を引き起こす可能性はあるのか?


片頭痛とてんかんは同時に発生する可能性が高いことが知られていますが、両者の間に因果関係が存在するという決定的な証拠は見つかっていません。片頭痛の発症前と発症後の両方において、てんかんを発症するリスクは高くなります。[5] 明確な因果関係は存在しないため、いずれかがもう一方を引き起こす可能性は低くなります。


但し、片頭痛の発作がてんかん発作の誘因になることはあります。片頭痛によるてんかん発作は非常に稀であり、てんかん発作と片頭痛発作を明確に区別するのが難しい場合があることを考えると、正確な診断がやや難しくなります。そのような発作は「migralepsy(片頭痛てんかん)」と呼ばれていますが、この用語は医療分野で論争を引き起こしており、[6] まだまだ研究が必要です。


頭痛ろぐのコミュニティ


概して、片頭痛とてんかんは別々に発生するよりも一緒に発生する可能性が高いことが明らかになっています。どちらの条件にも多くの共通点がありますが、顕著な違いもあります。 これまでのところ、一方がもう一方を引き起こすことを証明するものは何もありません。片頭痛だけでも大変なのに、てんかんもとなると相当大変なことです。決して自分だけではなく、頭痛ろぐのコミュニティが話を聞いてサポートしてくれることを忘れないで下さい。同じ仲間とチャットをしたい場合は、頭痛ろぐ内でお住まいの国のチャットに参加してみてください。
この記事は、頭痛ろぐユーザー兼ボランティアライターのBrianna Gonzalez 様にご執筆いただきましたものです(原文英語)。

注釈
[1] https://americanmigrainefoundation.org/resource-library/migraine-and-other-brain-disease/
[2] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5540694/#sec-1title
[3] https://migraine.com/migraine-statistics
[4] https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/epilepsy
[5] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK98193/#rogawski_s2
[6] https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3094666/

Jenny from Migraine Buddy
Love

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